アンティグアが国外ネットカジノ利用解禁を米国に迫る

作成日:2007/02/09
カリブ海に浮かぶ小さな島国アンティグア バーブーダは、米国外で運営するカジノに対して、市場を開放するよう長らく米国に要求してきた。世界貿易機関 (WTO) が発行した機密報告書によると、この度その要望が認められたという。

米国通商代表部 (USTR) は取材に応え、WTO の報告内容について、米国がアンティグア バーブーダとの長期に渡る対立を解決するために「必要な手段を講じてこなかった」と結論付けたものだと語った。USTR は、この報告を WTO の暫定的な結論に過ぎないとし、3月の最終報告が出るまでに、対策を講じる機会があると強調した。また、3月の最終報告で米国に不利な判断が下ったとしても、USTR には異議を申し立てる機会がある。WTO は加盟国に対し、当事国自身が国内で禁止しているならば、カジノなどのサービスについては、他の加盟国に対する自由貿易品目リストから除外することを認めている。

アンティグア バーブーダの主張は、米国が競馬に関して州を跨ぐネットカジノを認めており、ネットカジノを禁じる法律の適用に一貫性を欠いているというものだ。WTO は2005年の報告書で、アンティグア バーブーダの主張を支持している。WTO は2005年の報告書の中で、米国は連邦議会に対し、関連法の矛盾点を解消させるべきとの認識を示した。そして米国議会は2006年、ネットカジノ規制法案『Unlawful Internet Gambling Enforcement Act of 2006』を可決し、ブッシュ大統領署名の後、同法を施行した。

新しい法律は、米国の司法権が及ばない同国外に拠点を置く推定2300のカジノサイトに関して、米国の銀行や金融機関、その他の決済機関による決済を禁じる内容だ。ただし同法では、各州政府が認可した競馬と宝くじのネットカジノを適用対象外としている。USTR の広報担当者 Gretchen Hamel 氏は「われわれが明確にすべきは、競馬の遠隔賭博という限られた論点のみだ」と述べている。

WTO 加盟国中で最も小さなアンティグア バーブーダによると、同法には明らかな矛盾点があり、それはアンティグアバーブーダに本拠を置く米国外のネットカジノサービスを、米国民が合法的に利用できる根拠になるという。過去10年に渡りハリケーン被害で打撃を受けたアンティグア バーブーダでは、合法的にネットカジノ事業を運営できる場の提供によって、経済の建て直しを図っている。