マーチンゲール法は本当に必勝法か?

作成日:2007/01/31
この攻略法を未だに使っている人はいないだろうと思っていましたが、実はまだ結構いらっしゃるみたいです。 マーチンゲール法とは例えばルーレットの赤黒のような配当が2倍の箇所に対してベットして、負けたら次はその倍の金額を賭けるという方法です。

例えば、スタートベットを1ドルとして連敗した場合には 1ドル 2ドル 4ドル 8ドル 16ドル 32ドル 64ドル 128ドル 256ドル・・・ という感じでベットしていく方法です。 どこかで一回勝てば途中どんなに負け続けていても最後には1ドル勝てるという仕組みです。

この方法は一見使えそうな攻略法に思えます。 しかし、マーチンゲール法はいくつかの前提があってはじめて成り立つ方法で、しかも攻略法ではありません。 以下にマーチンゲールを否定するいくつかの根拠を挙げてみましょう。

その第一点は
「あなたが思っている以上にハズレは連続する」


実証してみましょう。 ルーレットの赤か黒が出る確率はヨーロピアンルーレットで48.65%です。(50%ではありませんよ! 前項を読んでいる人にはわかるはずです。) よって、一回の勝負で負ける確率は100%-48.65%=51.35%となります。 この条件で連敗する確率を表にすると以下のようになります。

  1連敗 2連敗 3連敗 4連敗 5連敗 6連敗 7連敗 8連敗 9連敗 10連敗
ベット額 $1 $2 $4 $8 $16 $32 $64 $128 $256 $512
必要クレジット $1 $3 $7 $15 $31 $63 $127 $255 $511 $1,023
確率 51.35% 26.37% 13.54% 6.95% 3.57% 1.83% 0.94% 0.48% 0.25% 0.13%

10連敗する確率は0.13% つまり、769分の1ということになります。 この769回に一回という確率を見て「イェーイ! マーチンゲール様 バンザーイ!」と思ったあなた・・ ちょっと勘違いをしていませんか?

この場合の769分の1という確率がどの程度のものかちょっと考えてみてください。 一日にルーレットを100回回したとして、8日間に一回はその危機がやってくる確率です。 実際にネットカジノを遊んでみればすぐに体現できることなのですが、一日100回くらいルーレットを回すことなんて簡単です。数時間もかかりません。 この場合の769分の1程度の確率は「日常的に起こりえること」なのです。 パチンコ・パチスロのプレミアだってこのくらいの確率ですよ。一週間も通い続ければ引き当てる自信がある人も多いのではないでしょうか?

う〜ん、上はちょっと例えが良くなかったですかね? 実際にカジノをやっていない人には解かりづらい話だったかもしれません。 では、これではどうでしょうか?

マーチンゲール否定の第二点
「無限の資金があるわけじゃない」


表中の10連敗の箇所を見てください。9連敗して10回目の勝負に要するベット額は$512にも上ります。しかもこれは10回目の勝負のみに要するベット額であって、それまで9連敗してもそれだけのベットを行えるためには$1,023ものクレジットを蓄えておく体力が必要になります。 あなたは一箇所のカジノの購入に$1,000以上もの大金を用意できますか?

それに、カジノでは「ベットリミット」というものがあって、ルーレットの赤黒に$500を賭けられないカジノだって多く存在します。これはネットカジノだって同じです。最高のベットリミット(Max Bet)が数百ドルのカジノがほとんどです。そうなってくると、「許される連敗」は10回よりもっと低くなる可能性もあります。

マーチンゲール否定の第三点
 「そもそも勝っても1ドル、負ければ全滅・・ バカバカしい」


まあ、これは確率論ではなく精神論なのですが、上記の方法の場合に9連敗して10回目の勝負に入ったとしましょう。 10回目のベット額は$512です。それまで徐々に上がり続けるベット額を見て、あなたは息も絶え絶え、手は振るえ、冷や汗をかくことでしょう。心の中はきっと後悔の念でいっぱいです。

そしてあなたは10回目の勝負に・・ 勝ちました! よかったですね。本当に危ない目に逢いました。 ホッと安堵の表情を浮かべるあなた・・ でも、得られる利益はたった$1です。

わたしならこの瞬間、敗北感に等しい感覚を持つことでしょう。 あなたがMなら、そういったカジノの楽しみ方(!?)もあるのかもしれませんが、わたしはまっぴらごめんです。

以上の理由からマーチンゲール法は攻略法ではありません。攻略法というものはもっと完全なシステムであるはずです。

ちなみに、マーチンゲール法という名前の由来は、昔、変わり者が多いとして有名だった南フランスのマーティギューという地方があって、このマーティギューの出身者が好んでこの倍々ベットを使用してはギャンブルに負けていたことから、それを嘲笑して「マーチィギューシステム」→「マーチンゲール法」となったらしいです。 名前の由来の時点で、このシステムは攻略法として否定されていたわけです!!